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執筆者の写真早瀬

「白昼夢の青写真」をマジで勧めたい

早瀬です。

今回は「白昼夢の青写真」についてです。マジで語ります。

初めてプレイしたのは今年2月くらいで、この記事を書く1日前に1週間ほどでもう一度やってみての今回の更新です。

言葉が小学生並みの文章になるかもしれません。

それと若干のネタバレもあります、ご了承を。


白昼夢の青写真

2020年9月25日にLaplacian様の4th PROJECTとして発売されたSFADVゲームです。

原画は霜降さん、ぺれっとさん。

企画、原作、シナリオ、楽曲は緒乃ワサビさんです。

Laplacian様は2021年6月24日に成人向けゲーム開発事業から撤退することを表明しました。

ですので、その業界としての作品では遺作になります。

しかしながらLaplacian様はこれからは全年齢向けのビジュアルノベル開発をしていくそうです。

今後もとても楽しみにしています。


さて、ここからは「白昼夢の青写真」のゲーム内容について。

ルートとしては4つありますが、少し変わったところがあります。

というのも、まずはこのゲームの進め方です。

大きく分けて5つの物語があります。


・【CASE-1】波多野凛

・【CASE-2】オリヴィア・ベリー

・【CASE-3】桃ノ内 すもも

・【CASE-0】世凪

・幕間(【CASE-0】)


ゲームを開始するとまず、CASE1~3のどこかをプレイすることになります。

途中途中に幕間を挟みCASE1~3をまたやっていく、の繰り返しになっていきます。

そして全ての物語を終えると、CASE0に入っていくのが流れになります。

初めてプレイした時は正直わけわかんなかったです、いきなり主人公とヒロイン変わるしなんなんって。

でも物語を進めていき少し経つと、「なるほどな」となります。


ここからはそれぞれのCASEについて物語と感想を書きます。



【CASE-1】波多野凛(CV. 代岬

<物語>

主人公は有島芳、45歳。

小説家を目指していたが大学時代、波多野秋房という先輩の小説を書く力に圧倒され夢を捨ててしまう。

そして波多野秋房の編集者であった妻と結婚し、学園の非常勤講師として代わり映えのない日々を過ごす。

ある日、波多野秋房は他界。

告別式に来た有島は、多くの人の中から勤めている学園の少女を見つける。

その少女は波多野凛、波多野秋房の娘でした。

告別式で話しかけたことがきっかけとなり凛がどんな人物であるかを知り、

そこから学園の図書館でよく遭遇することから、言葉を交わすことが増えます。

波多野凛は有島が小説家を目指していたことを知りこう口にする。

「あなたの書く文章を、私は読みたい」

これはかつて妻も口にした言葉だった。

徐々に冷めていく夫婦関係に入り込む波多野凛に恋心が芽生え、

その葛藤の中、有島は再び小説を書き始めていく。


<感想>

とても生々しい話でした。マジで普通にありそう。

主人公も死の淵まで辿り着いてしまうような追い込まれるシーンがあるわけで。

ただそこに凛がいなかったら死んでたろうなと思いました。

そういった今までにない苦痛と今までのこと愛する人へ全ての気持ちを小説にして読んでもらうことで、

生きる強さを手に入れていく主人公の姿に圧巻でした。



【CASE-2】オリヴィアベリー(CV. 代岬

<物語>

主人公はウィリアム・シェイクスピア。愛称はウィル。

酒場を経営する父を手伝いながら客と毎日他愛もない話をする日々。

ウィルには「完全記憶」という能力があり、

客から聞いてきた話をまとめあげ物語にし劇団に売るライターのような活動をしている。

ただそれだけでは生活が苦しく父は病気を持っているため、

ある日貴族の屋敷に忍び込み泥棒をしようとしますが呆気なく捕ってしまう。

捕らえられたウィルの前に立っていたのはオリヴィア・ベリーとハロルド・スペンサー。

スペンサーはすぐに処刑するよう命じますが、オリヴィアは自分が劇団を持ち座長であることから名前を聴いた際にウィルのかつての物語を買っていることに気付く。

この時代は劇団全盛期であり、女性が舞台を立つことは禁じられている。

そんな中女性が座長であり舞台にも立つオリヴィアの劇団はウィルのような前科持ちばかりが集まるところ。

オリヴィアはウィルに対し、命を助ける変わりに一座で脚本を書くことで劇団を存続するよう命ずる。

そこからウィルは酒場を手伝いながらもオリヴィアの劇団で作家としても活動をすることになる。


<感想>

劇団というか舞台というか演劇というか、何かを演じるってのが好きな自分からするとなかなか面白いエピソードでした。

女性だから舞台には立てないが演じることが好きなオリヴィアに惹かれていく主人公と、劇団の仲間たちもあっての劇の楽しさが伝わってきました。

あとは個性的なキャラクターが多かったです。

女性がダメな世界なので、男性が女装して演劇をしたりだとか演劇をする前から女装してたりとか、ギャグ要素がなかなか多かった。

劇のCG画はカラーを使用せず、まるで台本にラフを書いているかのようなもので惹かれました。

そして圧倒的にウィルがかっこよすぎて男でも惚れてしまいます。



【CASE-3】ノ内 すもも(CV. 代岬

<物語>

主人公は飴井カンナ、高校生。ただしかし引きこもり。

小さい頃に母親を亡くしていて、家のガレージには母親が大事にしていた今は動かないキャンピングカー「ハチマル」を部屋にしている。

思い出が詰まっている部屋にいるばかり、カンナは学校へ行くことに意味を無くした。

父には学校へ行っていないことを黙っていて約一ヵ月、

教育実習でカンナのクラスに配属された桃ノ内すももが家に訪れ、カンナが学校へ来ていないことを父に知られてしまう。

すももはカンナに学校へ来るよう呼びかけますが、どうしても心の中に母親と父親と過ごして思い出が抜けず気持ちの整理がつかない中、すももを追い出す。

その日の夜ガレージで寝ているカンナは目覚めると動かないはずのハチマルが動いていて、隣にはすももがいて抱きしめられている状態に。

窃盗にあっていることに気付き停車した際に運転席から出てきたのは修理工事を依頼していた松風梓姫。

運転席から降りたことを確認し、免許のない中カンナは運転をし引き返そうとしますが操作ができず、梓姫のバイクと寝床を火だるまにしてしまう。

無免許運転と炎上を黙るかわりに「このガレージに住ませろ」と提案する梓姫と、

そこにいたすももにも「学校来ないなら話しちゃう!」と便乗し、カンナは両提案を利くことに。

カンナは自分の本当にしたいことを探りながら本来の生活を取り戻していく中、年上女性二人との新たな生活が始まる。


<感想>

全CASEの中でぶっちぎりで好きです。

出てくるキャラクターは少ないんですが、全員がとても魅力的です。

特にすももに関しては、超絶個人的ですが年下の扱いが上手すぎてお姉さんが好きな自分からしたらドストライクでした。

カンナがカメラを向けて撮影するシーンがあるんですけど、そのレンズの作り込みもすごかった。

そこに映るすももの笑顔がとんでもなく輝いていて、カンナに元気を与えていく姿がよく見えました。

本当に純粋な恋の物語って感じでした。最高。



【CASE-0】世凪(CV. 代岬

<物語>

主人公は海斗。

彼は眠っていて、目を覚ますと360℃白い部屋の中に。

そして彼は記憶を失っている。

辺りを見回すと、白髪の一人の少女がいた。

彼女は世凪。自我を失っていてまともに話すことができない。

軟禁状態の海斗は自身の夢を記録されていること、その夢の記録が世凪の救いになること、そして海斗自身が現在の状態を望んでやっていることを知らされる。

3つの夢を記憶していく海斗は夢の進行に応じて世凪が徐々に自我を取り戻してきていることに気付く。

全ての夢が終わり、実験が成功したことを知らされた海斗は

次に失われた自身の記憶を体験していくことで、過去に世凪と自分に何があったかを思い出していく。


<感想>

CASE1~3をやっている幕間で徐々に自我を取り戻す世凪を見て、

始めは「お~なんか積極的に元気な女の子になっててるやん」の感想でした。

ただそれは愚かでした。

実際にCASE1~3を終えてからCASE0の本編に入ってから世凪という少女の実態を知るんですが、「ほ~~~」ってなりました。

そういうことだったんていう、回収だったり納得だったり、色んな感情が出ました。

最後までやると号泣もんで、それもグッと心を掴まれるような心情でした。



ここまでで物語は白昼夢の青写真の公式HPからいくつか引用をもらいつつ自分なりに少し書き加えたり、それぞれに感想を入れました。

人に何かを教えるだったり伝えるのってすごい苦手なんすよね、やって覚えたりする人間過ぎるもので...。

物語に関しては大まかな内容しか書いてなく、完結するにあたってはもっと深い内容だったりがあるのでぜひプレイしてみてほしいです。アフター編もあります。



さて次に、実際やってみてここが凄いと思ったことをいくつか書いていきます。



1.CG画

これはパッケージなのですが、自分が最初にゲームショップでこれを見て足止まりました。なんだこれって。

というかこれ、横浜じゃんってなりました。

わかったからこそなのか、本当に綺麗だなって。

ゲーム内でもCGももちろん素晴らしいです、公式HPにもいくつか載っているのでぜひ見てほしい。



2.楽曲

これ、すぐに買いました。

というのも楽曲の全てに詰め込まれた引き込まれるようなメロディ、歌詞がえげつなかったです。

このゲーム楽曲も変わっている点があり、CASE1~4それぞれのOPとEDがあるんです。

どれも歌詞が物語に合いすぎてて、この歌詞あのシーンだなってのがわかるところが多いです。

Laplacian様のYoutubeにOPだけあるので、ぜひ聴いてみてください。

楽しくなる曲からしんみり来る曲、色々なメロディが楽しめました。



3.シーン伏線※ネタバレ注意

このポイントに関してはどうしても書きたいので見たくないって方はちょこっとスクロールしてください。

シーン伏線というのは要は伏線回収なんですけど、内容や言葉とかじゃなくCG画についてです。

この物語のCASE1~3はCASE0に出てくる世凪の描いた物語であり、CASE0を進めていると「あれこのシーン...」とか「似てるやつ出てきた」ってのがよくあります。

特にCG画で似たシーンが出てきたときはCASE1~3が終わっている状態で見せられるので、すごいグッと来ました。

実際のCG画が以下です。(左:CASE0 右:CASE1~3)

実際CASE1~3からやるので、CASE0のシーンは過去のものになる。

つまりは夢の中で再現されているってことなんですよね、たまらんわ。

粋な演出過ぎて、特にCASE0と3のところなんか涙ボロボロ出ました。



4.声優さんの演じ分け

物語の説明のタイトルにそれぞれ声優さんの名前を記載しましたが、

どれも実は1人の人物なんです。

神代岬さん、自分はこの作品で初めて知りました。

4人のヒロインは性格も個性もまるで違うので、声色だったり色々と演じ分けるのすごいなと思いました。

特に世凪の最後のシーン、沁みました。ありがとうございました。



ここまででだいぶ書いていきました、2時間くらいかな。

国語の成績は毎度2だった自分ですがこう綴っていく毎に成長しているんじゃないかと思っています、思っているだけ。

ただ本当に、これだけは伝えたい。


とにかくやってみてください。

内容に引き込まれ過ぎて

時間経つのがあっという間でびっくりします。

あと絶対に泣けます。


自分はLaplacian様の作品はこれが初めてでした。

残りの「キミトユメミシ」「ニュートンと林檎の樹」「未来ラジオと人工鳩」もいずれプレイしていきたいです。

というのも、上記3つの作品が「白昼夢の青写真」に関係あるんですよね。

CASE1~3はいずれも「キミトユメミシ」「ニュートンと林檎の樹」「未来ラジオと人工鳩」の舞台を使っている物語だそうで、実際キーとなる言語も出てきたりとするそうです。

これ聞いちゃうと先にやっとけばよかったと思う自分がいました。

同時に「白昼夢の青写真」がLaplacian様が成人向けゲーム開発事業から撤退ということもあり、今までの作品をインプットした集大成の作品になったのではないかとも思いました。

過去作をやらないとわからないって訳ではないので、

ぜひ「白昼夢からの青写真」からでもプレイしてみてください。

自分はまず「未来ラジオと人工鳩」をやることにします。


ではまた。


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■Laplacian様 公式HP


■白昼夢の青写真 公式HP


■Laplacian様 公式Yotube channel

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